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作成日:2024年3月27日
搭乗者傷害保険とは?人身傷害保険との違いや選び方を解説
搭乗者傷害保険とは、契約者本人だけでなく契約車両の搭乗者も、交通事故で死傷した際に補償を受けられる制度です。人身傷害保険も契約車両に乗る人が補償を受けられる点は同様であるものの、保険金額の計算方法や補償の範囲などに違いがあります。そのため、各保険の特徴を理解した上での保険商品選びが大切です。
本記事では、搭乗者傷害保険とは何かから、人身傷害保険との違い、保険の選び方まで解説します。
搭乗者傷害保険とは自動車に乗る全ての人が補償を受けられる保険商品
搭乗者傷害保険とは、保険契約者本人だけでなく、契約した自動車に同乗する全ての人が補償を受けられる保険商品です。なお、搭乗者とは自動車に乗っている全ての人を指す言葉で、ドライバーと同乗者(家族、友人、他人を問わない)が含まれます。
交通事故時に人への補償を行う自賠責保険や、物や財産への補償を行う対物賠償と異なり、全ての搭乗者が補償を受けられる点が特徴です。
搭乗者傷害保険の場合、事故を起こした相手から損害賠償金などを受け取っていたとしても、補償の対象から除外されることはありません。単独事故なども対象となります。
また搭乗者傷害保険で支払われる保険金は、契約時に決定した金額となります。そのため過失割合により保険金額が変わることもありません。補償を受けたからといって、契約更新時の等級への影響も特に発生しません。
搭乗者傷害保険の補償内容
搭乗者傷害保険では、自動車事故により搭乗者が死傷したときに補償を受けられます。代表的な補償内容は以下のとおりです。
保険金の種類 | 内容 |
---|---|
死亡保険金 | 事故が発生した日から所定の日数(180日など)以内に死亡したときに支払われる |
後遺障害保険金 | 事故が発生した日から所定の日数(180日など)以内に、後遺障害が発生したときに支払われる |
重度後遺障害特別保険金 | 事故が発生した日から所定の日数(180日など)以内に、後遺障害が発生し、かつ、介護が必要になったときに支払われる |
重度後遺障害介護費用保険金 | |
医療保険金 | 事故が発生した日から所定の日数(180日など)以内に、入院または通院をしたときに支払われる。金額は入院・通院日数や症状により異なる |
搭乗者傷害保険が支払われるとき・支払われないとき
搭乗者傷害保険はどのような事故でも補償される訳ではありません。例えば、明らかに運転者に問題がある事故は対象外です。支払われるとき、支払われないとき、保険会社で判断が分かれるときを解説します。
支払われるとき
搭乗者傷害保険の補償を受けるためには、正規の乗車装置を車内に備えた自動車に乗っていることが必須です。シートベルトやチャイルドシートを使用し、交通ルールを守って運転していたときに生じた事故の場合は、搭乗者の死傷に対して保険金が支払われます。言い換えると、公序良俗に反する行為をしていなければ、基本的に支払われると考えてよいでしょう。また台風、高潮、洪水など一部の自然災害による被害も原則対象としています。
支払われないとき
支払いの対象とならないケースは、死傷の原因が明らかに搭乗者に過失がある交通事故の場合です。例えば、以下のようなケースが考えられます。
- ・無免許運転、酒酔い運転、違法薬物を使用した運転による事故
- ・犯罪や闘争行為による事故
- ・自殺行為による事故
- ・トラックの荷台に乗る、窓から身を乗り出すなど過失による事故
- ・定員オーバー、重量オーバーによる事故
- ・自動車から降車した後に発生した事故
- ・戦争や内乱、暴動などの正常ではない事態により生じた事故
- ・地震・噴火・津波による事故
過失以外にも、戦争や内乱などの異常事態、地震や噴火などの自然災害も補償の対象外となるため注意しましょう。
保険会社により対応が分かれるとき
乗降時にドアに指を挟んで怪我をしたときや、大型車などで車の中を歩いていて怪我をしたときなどは、保険会社により補償の対象となるか否かの判断が分かれます。補償は基本的に、自動車に搭乗中の人を対象としています。降車に伴う怪我など、判断に迷うときはそれぞれの保険会社に相談しましょう。
搭乗者傷害保険で受け取れる保険金額
搭乗者傷害保で支払われる保険金には、先述のとおり死亡保険金から医療保険金までさまざまなものがあります。
死亡保険金の対象となる場合、支払われるのは保険金額の全額です。後遺障害保険金の支払われる額は、後遺障害の程度によって保険金額の4%~100%の間で変動します。重度後遺障害特別保険金は保険金額の10%、重度後遺障害介護費用保険金は保険金額の50%が支払われますが、上限金額が設けられていることもあります。
医療保険金の支払い方法は、以下の2パターンが一般的です。
- ・日数払い:入院・通院日数により支払われる
- ・部位・症状別払い:ケガの部位や症状により支払われる
例えば、日数払いを採用する保険商品の場合、医療保険金の支払額は入院・通院日数が通算4日以内で一律1万円などです。
なお保険会社によっては、入院・通院日数が通算5日以上のケガから部位・症状別払いを採用しているケースもあります。その場合、以下のようにケガの程度と部位により支払われる保険金額が異なります。
医療保険金 部位・症状別払いの例
ケガの種類 | 部位・保険金額 |
---|---|
打撲や捻挫 | 部位を問わず5万円 |
骨折や脱臼 |
|
切断 |
|
人身傷害保険との違い
搭乗者傷害保険と同様に、搭乗者が死傷したときに補償される保険商品には、人身傷害保険というものもあります。人身傷害保険で受けられる補償には治療費や休業損害、精神的損害(慰謝料)、葬祭費用などがあり、契約時の補償金額の上限までであれば、実際に発生した損害額が支払われます。
なお人身傷害保険には、車内のみ補償型と車内+車外補償型の2種類があり、それぞれ補償の範囲が異なります。
補償型 | 補償内容 |
---|---|
車内のみ補償型 | 契約中の自動車に乗車中の死傷が対象。搭乗者全員が補償される |
車内+車外補償型 | 車内のみ補償型の補償内容に加え、契約車両以外を運転しているときの交通事故、歩行中の交通事故も補償対象。ただし、契約車両以外を運転している時や歩行時の交通事故は、契約者本人とその家族のみ対象 |
補償金額は契約によって幅があり3,000万円~1億円または無制限です。過失割合は保険金額に影響しません。
なお人身傷害保険の場合も、運転者の重大な過失による事故や天災・戦争などを理由とした死傷に関しては、保険金が支払われないため注意しましょう。保険金を受け取るためには、交通ルールを守った乗車が必要です。
人身傷害保険と搭乗者傷害保険は必要性に応じて組み合わせるのがおすすめ
それぞれの保険商品では、補償の範囲や保険金額、支払い時期が異なるため、どの程度補償を充実させたいかに応じて組み合わせるとよいでしょう。
例えば自動車を運転することがまれで、保険料をできるだけ節約したいなら、人身傷害保険のみに加入するのがおすすめです。保険金額の上限の範囲内であれば、治療などで必要になった実費を受け取れます。搭乗者傷害保険では部位・症状別の決められた金額が支払われるため、受け取る保険金が実費より少なくなってしまう可能性があります。
一方、入院時も速やかに保険金を受け取りたいなど補償を充実させたいなら、人身傷害保険と搭乗者傷害保険の両方に加入しておくのがおすすめです。人身傷害保険は総損害額が決まるまでにある程度の日数が掛かりますが、搭乗者傷害保険はそれよりもスピーディに支払われる傾向にあります。
搭乗者傷害保険の特徴を理解し必要な保険商品を選ぼう!
搭乗者傷害保険とは、契約者と契約した車両に乗る人の死傷事故に対し、入院日数やケガの部位・程度別に定額で保険金を受け取れる保険商品です。人身傷害保険も搭乗者の死傷事故時に保険金を受け取れる点は同じであるものの、実際の損害額が支払われる点に違いがあります。そのため、それぞれの保険商品の特徴を理解した上で申し込むことが大切です。
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