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作成日:2017年6月1日

海外旅行で現金はいくら必要?安全に持ち歩くコツも解説

「海外旅行で現金はいくら持っていけばいいのか」「そもそも海外旅行で現金は必要なのか」など、初めて海外旅行に行く際、どのくらいの現金を用意すべきか悩む方は多いでしょう。
日本と海外では通貨や主な支払い方法に違いがありますので、渡航する前に行き先のお金事情を把握しておくことをおすすめします。
今回は、海外旅行に持っていく現金の額を決めるポイントや、海外で現金を安全に持ち歩くコツなどについて解説します。

海外ではクレジットカード払いが主流!ただし必要な現金は持ち歩くべき

日本でキャッシュレス決済が主流になり始めたのはつい最近のことですが、海外では元々クレジットカード払いや電子マネー決済が主な支払い方法として普及しています。

経済産業省の調べによると、2020年における日本のキャッシュレス決済比率が約30%であるのに対し、海外の主要各国の比率は40~60%程度です。(※)

海外でキャッシュレス決済が広く普及している理由は、利便性もさることながら、紛失や盗難に対するリスクヘッジのためです。海外は日本に比べるとスリや置き引きといった窃盗事件の発生率が高く、わずかな隙を突かれて財布を盗まれるというケースも少なくありません。

現金の場合、物理的に取り戻さない限り手元にお金が返ってくることはないため、盗まれた時点で大きな損害となります。

一方、クレジットカードなら紛失・盗難に気付いた時点でカード会社に連絡すれば、直ちにクレジットカードの利用を停止することができます。第三者に利用されてしまった場合でも、紛失・盗難の申告をしてカード会社の調査を受けた結果、不正利用されたことが判明すれば補償の対象となります。

以上のようなセキュリティの観点から、海外ではクレジットカードを使った支払いが主流となっており、主要国であれば大抵の場所でキャッシュレス決済を行うことが可能です。

※出典: 経済産業省.「キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性(P2)」

キャッシュレス決済が100%使えるわけではない

海外ではクレジットカード払いが主流と説明しましたが、キャッシュレス決済が100%普及しているわけではありません。

主要国でもキャッシュレス決済の比率にはばらつきがあり、韓国では約93%を占めているのに対し、アメリカは約55%、フランスは約47%と、先進国でもキャッシュレス比率がそれほど高くない国もあります。(※)

理由として、主要国でも現金での支払いが必要なシーンが複数存在することが挙げられます。例えば以下のような場面では、キャッシュレスではなく現金での支払いが求められることが多いようです。

  • ・チップ
  • ・交通費
  • ・路面店など一部店舗での買い物
  • ・屋台

もちろん上記に該当するケースでも、キャッシュレス決済が可能なこともあります。ただ、キャッシュレス決済に対応しているか否かで店や交通手段を選ぶと、自ずと選択肢が少なくなってしまいます。

好きなときに自由にサービスを利用したいのなら、クレジットカードだけでなく現金も持ち歩くようにしましょう。

※出典: 経済産業省.「キャッシュレス更なる普及促進に向けた方向性(P2)」

海外旅行に現金はどのくらい持っていく?

海外旅行で必要な現金の額は、渡航先や滞在日数、1日あたりの予算、ツアーの種類などによって異なります。ここでは、おおよその金額を決めるポイントを3つ紹介します。

1.渡航先

前述のとおり、キャッシュレス決済の比率は国や地域によってばらつきがあります。キャッシュレス決済の比率が9割を超える韓国は、ほとんどの店がクレジットカード払いに対応している上、ホテルなどで渡すチップは基本的に不要です。

公共交通機関もT-moneyと呼ばれる交通カードをクレジットカードで購入すれば、現金なしで移動できます。ただし、T-moneyを現地で購入した後、利用料金をチャージする際には現金が必要になるので注意しましょう。

一方、アメリカやフランスはチップや一部店舗、市場の露店などでは現金払いが主流となっています。交通費に関してはキャッシュレス決済に対応しているケースが多いですが、小さな街では現金払いを要求されることもあるようです。

アメリカやフランスは総じて日本より物価が高いことを考慮すると、予算の3~4割程度は現金で用意しておいた方が良いでしょう。

2.滞在日数と1日あたりの予算

海外の滞在日数が増えれば、それだけ必要となる現金も多くなります。1日あたりの予算の内訳としては、宿泊費、食費、交通費、買い物代などが挙げられます。

滞在先や行き先などに応じて、これらの項目ごとに予算を決め、最後に滞在日数を乗じれば総予算を算出することができます。そこから、滞在先を元に何割の現金を用意すればいいか計算しましょう。

なお、予算を考えるときは何かあったときのための予備費を算入しておくことも大切です。

3.ツアーの種類

海外旅行のパッケージツアーは、大きく分けて添乗員やガイド付きのツアーと、フリープランの2種類があります。

前者の場合、周遊する観光スポットがあらかじめ決まっているため、現地までの交通費やアクティビティの料金などはツアー料金に含まれていることがほとんどです。食事込みのツアーの場合は食費も含まれている場合があり、個々が負担するのは買い物代のみというケースも少なくありません。

当然、現金払いの機会も少なくなりますので、必要最低限の現金を持っていれば困ることはないでしょう。

一方、フリープランの場合は自分で観光計画を立てる関係上、交通費やアクティビティの料金、食費などはすべて現地払いとなります。利用する店、サービスによっては現金が必要になることもありますので、添乗員やガイド付きのツアーよりも多めの現金を用意しておいた方が安心です。

海外で現金を安全に持ち歩くコツ

前述のとおり、海外は日本に比べて盗難や窃盗事件の発生率が高い傾向にあります。日本と同じ感覚で現金を持ち歩いていると盗難・窃盗の被害に遭いやすいので、しっかり防犯することが大切です。

ここでは海外で現金を安全に持ち歩くためのコツを4つご紹介します。

1. セーフティボックスの長時間の利用は避ける

海外ホテルの客室には、貴重品を保管しておくためのセーフティボックスが設置されています。

日本であれば客室の金庫に入れておけば安心というイメージがありますが、海外では必ずしもそうではなく、ホテルのスタッフがセーフティボックスを不正に開けて中のものを盗むという事件も少なくありません。

短時間の外出で利用するのはいいですが、長時間客室を空ける場合はセーフティボックスに財布や現金を入れっぱなしにせず、自分で持ち歩いた方が良いでしょう。

2. 現金は小分けにして持ち歩く

日本では一つの財布に現金をまとめて持ち歩くのが主流ですが、海外では万が一の場合を考慮し、複数の財布に現金を小分けにしておくのがおすすめです。

予備の財布やホテルのセーフティボックスに預けておくための財布を用意しておくと、メインの財布が盗難に遭っても他の財布に残っている現金で対応することが可能です。

3. 目立つ財布の利用は避ける

派手なデザイン・色の財布や、一目で高級ブランド物と分かる財布は目立つため、スリのターゲットになりやすい傾向にあります。

海外ではあえて地味な財布や、ブランドのロゴなどが目立たない財布を利用した方が良いでしょう。

4. ファスナー付きのバッグなどに保管する

日本人男性の中には、ズボンの後ろポケットなどに財布を入れて持ち歩いている方も多いのではないでしょうか。

しかし、海外ではポケットに財布を入れて持ち歩いていると、高確率でスリの被害に遭います。現金入りの財布を持ち歩く場合は、ファスナーなどでしっかり口を閉じられるバッグに保管する習慣をつけましょう。

海外旅行でも現金は必要!持ち歩くときは防犯を意識しよう

海外の主要国は日本よりもキャッシュレス比率が高い傾向にありますが、チップや交通費、一部店舗などでは現金払いを求められることもあります。キャッシュレス比率は国や地域によって異なりますので、行き先に応じて総予算に対する現金の割合を決めると良いでしょう。

また、海外は窃盗や盗難に遭う確率が比較的高いので、現金入りの財布を持ち歩くときは複数の財布に分散する、セーフティボックスの長時間利用は避ける、ポケットに財布を入れないなどの対策をすることが大切です。

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