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作成日:2020年07月22日
自動車の名義変更?必要書類や自分での変更の仕方も詳しく解説!
中古の自動車を購入したり車を譲り受けたりした場合は、車の名義変更をする必要があります。名義変更とは車検証の所有者名を変更する手続きのことで、道路運送車両法上の正式名称を移転登録といいます。車を受け取ってから15日以内に手続きを済ませましょう。
名義変更の主な方法は2通りです。
・販売店や代行業者に依頼する
・自分で手続きをする
この記事では、名義変更の方法や具体的な手順、必要な書類や注意点などを解説します。
自動車の名義変更を依頼する方法
名義変更の最も簡単な方法は、販売店や代行業者に手続きの代行を依頼することです。ただし、2万5,000~4万円ほどの費用がかかるケースが一般的です。この費用には、移転登録手数料などの実費と代行手数料が含まれます。
名義変更に必要な書類を本人に代わって作成できる人は、行政書士だけです。行政書士のスタッフがいる販売店や代行業者を利用すると、手続きがスムーズに進みます。「名義変更をできるだけ簡単に済ませたい」「日中、手続きに行く時間が作れない」という人は、販売店や代行業者を利用することも検討しましょう。
自動車の名義変更を依頼する際に必要な書類一覧
名義変更に必要な書類は、大きく3つの種類に分類できます。
・旧所有者が事前に準備する書類
・新所有者が事前に準備する書類
・運輸支局や自動車検査登録事務所で入手する書類
新所有者になる人が販売店や代行業者に名義変更を依頼する場合は、「新所有者が準備する書類」をそろえるだけで済みます。
新所有者が準備する書類 | 備考 | 入手場所 |
---|---|---|
自動車保管場所証明書(車庫証明) | 発行後1カ月以内のもの。代行取得を依頼することも可能 | 警察署 |
委任状 | 実印を押印したもの | 国交省サイトからダウンロード可 |
印鑑証明書 | 発行後3カ月以内のもの | 役所、コンビニエンスストア |
旧所有者が準備する書類は下記の通りです。車を売却する際に販売店に提出します。
旧所有者が準備する書類 | 備考 | 入手場所 |
---|---|---|
自動車検査証(車検証) | 有効期間内のもの | |
委任状 | 実印を押印したもの | 国交省サイトからダウンロード可 |
印鑑証明書 | 発行後3カ月以内のもの | 役所、コンビニエンスストア |
譲渡証明書 | 実印を押印したもの | 国交省サイトからダウンロード可 |
自動車の名義変更を自分でする方法
名義変更に特別な知識は必要ありません。日中に時間が取れる人なら、自分で名義変更をすることで代行手数料を節約できます。必要な書類をそろえたら、管轄の運輸支局や自動車検査登録事務所に出向いて手続きをしましょう。ナンバープレートを交換する場合は車も持ち込みます。運輸支局周辺にある行政書士事務所(代書屋)を利用すると手続きがさらに簡便になり、ミスも防げます。
一方、自動車保有関連手続きのワンストップサービス「OSS」を利用すれば、名義変更や車庫証明の取得手続きを自宅で進めることも可能です。ただし、マイナンバーカードやパソコンなどを用意しなくてはなりません。
自動車の名義変更を自分でする際に必要な書類一覧
新所有者が自分で名義変更をする際に必要な書類は、下記の通りです。条件によっては、別途書類が必要です。
新所有者が準備する書類 | 備考 | 入手場所 |
---|---|---|
自動車保管場所証明書(車庫証明) | 発行後1カ月以内のもの | 警察署 |
実印 | ||
印鑑証明書 | 発行後3カ月以内のもの | 役所、コンビニエンスストア |
旧所有者が準備する書類 | 備考 | 入手場所 |
---|---|---|
自動車検査証(車検証) | 有効期間内のもの | |
委任状 | 実印を押印したもの | 国交省サイトからダウンロード可 |
印鑑証明書 | 発行後3カ月以内のもの | 役所、コンビニエンスストア |
譲渡証明書 | 実印を押印したもの | 国交省サイトからダウンロード可 |
中古車を販売店で購入する場合なら、販売店から旧所有者の書類を入手できます。旧所有者が準備する印鑑証明書の有効期限が切れると手続きが煩雑になるため、できる限りすみやかに済ませましょう。
運輸支局や自動車検査登録事務所で入手する書類は、下記の3種類です。
運輸支局内で入手する書類 | 備考 |
---|---|
OCR申請書第1号様式 | 実印を押印したもの。国交省サイトからダウンロード可 |
手数料納付書 | 手数料分の印紙を添付して窓口に提出する |
自動車税申告書 | 運輸支局内の税事務所窓口に提出する |
自動車の名義変更を自分でするならどこで?
名義変更は、車の使用の本拠地(自宅など)を管轄する運輸支局や自動車検査登録事務所で行います。運輸支局とは、国土交通省地方運輸局の下部組織です。運輸支局のうち、自動車の検査や登録のみができる機関を自動車検査登録事務所と呼びます。各地域にある運輸支局や自動車検査登録事務所の場所や詳細は、国土交通省の公式サイトでチェックしましょう。
自動車の名義変更を自分で行う場合の1 日の流れ
ここでは、名義変更当日の流れについて紹介します。
1.運輸支局で用紙を入手
運輸支局の窓口で、OCR申請書第1号様式と手数料納付書、自動車税申告書を入手しましょう。窓口付近に掲示された”記入方法の見本”を参考にして必要事項を記入します。OCR申請書第1号様式を自宅でダウンロードして記入を済ませておくと、時間を節約できます。
2.登録手数料の支払い
運輸支局内の印紙販売窓口で手数料分の印紙を購入して、手数料納付書に貼り付けましょう。移転登録手数料は500円です(2020年5月時点)。
3.書類一式を提出
持参した書類と現地で記入した書類を運輸支局の窓口に提出します。書類に不備がなければ新しい車検証が交付されます。週末や月末、年末などでは長時間待たされるケースも多いため、時間に余裕を持って行動しましょう。
4.車検証の交付
運輸支局の窓口で車検証を受け取ります。記載内容にミスや漏れがないか、その場でしっかり確認しましょう。
5.税金の申告と納付
運輸支局内にある自動車税事務所の窓口に新しい車検証と自動車税申告書を提出し、必要に応じて自動車税を納付します。この手続きを怠ると、自動車税納税通知書が旧所有者に届きます。トラブルを避けるためにも、忘れずに申告しましょう。ナンバープレートを変更しない場合、手続きはこれで終了です。
6.ナンバープレートの変更手続き
「管轄する運輸支局が変わった」「自分好みのナンバープレートに変更したい」といった場合は、ナンバープレートを交換する作業が発生します。車から自分でナンバープレートを外して、運輸支局内のナンバー返納窓口に返却しましょう。作業に必要な工具は現地で借りられます。
ナンバー交付窓口で新しいナンバープレートを購入して、自分で取り付けます。係員にナンバープレートを封印してもらえば手続きは完了です。
自動車の名義変更を自分でする際の注意点
自動車の名義変更にかかる費用
自分で自動車の名義変更をする場合にかかる費用は、下記の通りです(2020年5月時点)。金額は地域によって異なる場合があります。名義変更で販売店や代行業者を利用すると安くない費用が発生しますが、自分で手続きをすれば出費を5,000円程度に抑えられます。
・自動車保管場所証明書(車庫証明)の取得費用:2,500円程度
・印鑑証明書の取得費用:300円程度
・移転登録手数料:500円
・ナンバープレート代:1,500円程度
管轄する運輸支局が変わらなければナンバープレートを交換する必要はなく、ナンバープレート代も発生しません。特定の番号やデザインのナンバープレートを希望する場合は、より高額の費用がかかることもあります。
車庫証明は取得に時間がかかる場合も
車庫証明(自動車保管場所証明書)は、車庫の住所地を管轄する警察署が交付する書類です。申請した当日に交付されることはなく、通常1週間程度かかります。
申請に必要な書類は下記の4種類です。
車庫証明の入手に必要な書類 | 備考 |
---|---|
申請書(4枚1組) | 警察署内で入手。公式サイトからダウンロード可 |
所在図 | 使用の本拠地(自宅など)と車庫の距離(直線距離2km以内)を示すもの |
配置図 | 車庫周辺の道路や建物などの位置関係を示すもの |
土地の使用権を示す書類 | 自分所有の場合:自認書(保管場所使用権限疎明書面) 他人所有の場合:使用承諾書や駐車場契約書のコピー |
必要書類を警察署の窓口に提出します。1週間程度で車庫証明と保管場所標章が交付されます。保管場所標章は車の後面ガラスに貼りましょう。
自賠責保険や任意保険に注意
車の名義変更をしたら、保険の名義変更も必要です。自動車の保険には強制加入の自賠責保険と任意加入の自動車保険があり、どちらの場合でも名義変更に費用がかかりません。
自賠責保険は車とセットになる保険です。販売店で車を買った場合は、販売店が保険の名義変更をするのが一般的です。個人から車を入手した場合は、自賠責保険証明書に記載された保険会社に連絡しましょう。一方、自動車保険については、記名被保険者(運転者)の名義変更を夫婦間あるいは同居の親族間で行う場合に限り等級が引き継げます。
車の名義変更をした直後に運転する場合は、手続きをする当日に保険が有効になるように手配しておくことが大切です。帰り道に事故を起こす可能性も皆無ではないためです。
自動車の名義変更はしないとどうなる?
車の名義変更をしないで放置していると、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性があります。そもそも、車の売却や廃車の手続きができる人は、基本的に車検証に記載された所有者のみです。車が盗難にあうと、「盗まれたのが自分の車だ」と証明することが難しくなります。また、自動車税納税通知書が旧所有者に届くことでトラブルになるケースも少なくありません。
交通違反や交通事故では基本的に運転者の責任が問われますが、ひき逃げや駐車違反など運転者が特定できない場合は旧所有者にも累が及びます。
保険の問題も小さくありません。保険の名義変更を怠ると、必要なときに保険金が支払われないおそれが出てきます。第三者から車を入手した場合は新たな自動車保険に加入することになりますが、車の名義変更をしていない人は自動車保険に加入できません。
自動車の名義変更の流れや必要書類は事前に確認しておくと安心
中古の自動車を入手したら、必ず名義変更を済ませましょう。最も手軽な方法は販売店や代行業者に手続きを依頼することですが、代行手数料がかかります。日中時間が作れる人なら自ら手続きをすることで、代行手数料を節約できます。
名義変更の手続きをスムーズに進めるためには下調べが重要です。必要な書類や当日の流れを、あらかじめ確認しておきましょう。車の名義変更にあわせて保険の名義変更をすることも重要なポイントです。
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